こんにちは。知宙です。はじめましての方は、ぜひプロフィールからご覧ください♪
さてさて、占星術を謳っておきながらあまり星のこと書いていないので、今回は星でみるライフステージにおける転機について、特に占星術における ミッドライフ・クライシス( 中年の危機 ) について書いてみたいと思います。
ホロスコープは人生の設計図
西洋占星術では、さまざまな瞬間の天体の配置を示したホロスコープを読み解いていきます。出生した瞬間の出生図はその人の今生での人生の設計図、青写真ともいわれています。
出生図には私たちの魂がこの人生で経験すると決めてきたことが示されているのだと私は思っています。

ロールプレイングゲームのキャラクター等の設定のように、基本的な資質や使命、大きなイベントなどが大まかに決められていて、私たちはその人生をプレイヤーとなり実際に動かしていくのです。波乱万丈なルートか、はたまた安定したルートで進めるか…動かしていくのは本人でしかありません。出生図に示されたその魂の設定を理解することで人生という名のゲームをよりエキサイティングに進めていくことができるのではないかなと思っています。
さて、その人生の設計図に描かれる大きな転機は、だれにも多かれ少なかれ経験として訪れるものです。その経験により、人は成長をしていくのです。
ミッドライフ・クライシス~中年の危機 とは
さて、ミッドライフ・クライシスという言葉を聞いたことはありますか?
ミッドライフ・クライシスとは、人生の半ばを迎える40代前後に陥りがちな心理的危機のことをいいます。日本語では、「 中年の危機 」と訳されたりしますね。
この言葉を生みだした、アメリカの心理学者であるダニエル・レビンソンによれば、ライフサイクルにおける過渡期における葛藤、特に人生の半ば、中年期への過渡期での「若さと老い」「破壊と創造」「男らしさと女らしさ」「愛着と分離」いった大きな葛藤が生じる時期であり、これに折り合いをつけ乗り越え、真の自分として生きることを決断する時期だといいます。
分析心理学で知られるユングもまた、人生を一日の太陽の運行になぞらえて考え、この年代を「人生の正午」と呼び、日没へ向け暮れていく時間帯への転換期として、人生における最大の危機の時期であるとしています。
どちらにしても、人生において、これまで築いてきた価値観、人生観の転換が必要とされる重要な時期であるということですね。まさしく転機となる時期です。
そして、それほどの大きな影響のある転機は、もちろんホロスコープにも描かれています。
30代後半から40代後半にかけては、どなたのホロスコープでも人生でも重要な転機のつづく年代です。社会的にも立場や責任を担う時期ですね。
占星術におけるミッドライフ・クライシス
ホロスコープに示される重要な転機としては、有名どころでは、29歳から30歳頃に迎えるサターン・リターン(土星回帰)がよく知られていますが、この時期に結婚や出産や就職や転職など、人生における重要な節目を迎えられる方は多いと思います。
人生を左右するような重要な転機には、太陽から遠く離れた土星、天王星、海王星、冥王星といった天体が影響してきます。どういった影響がおきやすいのかはそれぞれの天体にもよりますが、どれもこれまでの生き方、考え方、姿勢など、人間の成長に必要な重要な問いかけや学びを与えてきます。時には、重たい試練や逆境として現れることもあるでしょう。

これらの天体が生まれた瞬間のホロスコープ(出生図)であった位置と現在の位置が特定の角度を示す時期は、まさしく危機ともいえる重要な影響をあたえる転機となりやすい時期になるます。公転周期が非常にゆっくりですから、一生に一度あるかないかという重要な節目となります。個人により詳細な時期にはばらつきはあるものの30代後半から40代半ばにかけては、死と再生の星ともいわれる、変容と刷新の星、冥王星を皮切りに立て続けに(人によってはほぼ同時期に)、これまで培ってきた考え方や生き方を見つめ直し、向き合わざるを得ないような天体配置が続きます。まさしく、人生の正午、人生後半の生き方を見つめ直すときですね。

クライシス…危機というと恐ろしさを感じるかもしれませんが、恐れる必要はありません。
人生において誰もが通過する時期であり、必要な重要な転機です。ここでしっかり向き合って、必要な軌道修正や刷新を行うことが、その後の人生でステージアップして、そして謳歌し全うすることにつながるのですね。
人生はプロセスにすぎないのです。いま人生におけるどのプロセスにいるか、いま向き合っているこにも意味があることがわかると、クライシスのその先には、成長した自分や実りある人生が待っていることもわかると思います。
占星術におけるミッドライフ・クライシスについては、もう少し具体的に書いていきたいと思います。
知宙